そして11週間の妊娠とさよなら
妊娠してすぐから、ずっと心の中ではひっかかるものがあり、何かがうまく進んでいないような気がしていたけど、ついに12週あたりの検診で告げられる。
そもそも、排卵検査薬も使っていて、タイミング的にも私は最後の検診の時点でちょうど12週に入るころのはずだった。
でもベビーのサイズからして計算された周期だと最後の検診日の時点で10週5日だった。
でも成長はその一つ前の、8週中頃のままで止まっていた。
最初の検診で4日ほど自分の予想と誤差があり、まあ着床に時間がかかったのかも、とは思っていたけど2回目でまた3日ほど変更、予定日もさらに先に伸びて、自分の思っていたより1週間ほど成長が遅かった。
その遅い成長が正しいとすれば心拍も週数に対しては170とおそらく適正値で、元気にピコピコ動いてるのが見えたので、きっと大丈夫だと自分に言い聞かせようとしていたところ、翌日クリニックから再度2週間半後のウルトラサウンドのリクエストの電話がかかってきて、何かが確実におかしいなと思い始めた。
というのも、カナダは妊娠期間を通して2回しかウルトラサウンドを受けない人も多いのに、1st trimester(13週ころまでの妊娠初期)だけで3回なんて普通じゃない。
ちょうどそう思った頃にベビーの成長が止まっていたらしいと、後から分かることになる。
排卵誘発剤で文字通り吹き出るように現れた吹き出物たちは妊娠してさらにホルモンが乱れて荒れに荒れ、ビタミンを積極的に取って改善してきたのかも、なんて思っていた肌荒れの行方は稽留流産という結果とともに落ち着いていくのでした。
Instagramのタイムラインをちらっとのぞくときらびやかに、年越しを満喫して、去年を振り返って、ご馳走を食べて、私の年末年始とは全く違う世界がそこにあって、なんだか2019年に置いてけぼりになってしまったみたい。
食欲も無くしご馳走にも全く興味が湧かなかったけど数ヶ月ぶりに生卵を食べ、カフェインの入ったコーヒーを飲み、私はこれから生魚だって食べられる。今はこの自由が私のご馳走。
元気です。前を向く以外の選択肢は無いので、しばらくの間さようなら、また帰ってきてね、と少し前に突き出したお腹からまだ出て来れていない赤ちゃんに話しかけ、いつもと変わらない生活を送るのです。
皆さんと私にとって、2020年が素晴らしい1年になりますように。
書くこと、記事をあげることを迷いましたが私もそうであったように、流産がどれほど身近なことかを日頃から目にしていたことで、いざ当事者になった時悲しみは変えられなくても、不思議と頭は事実をすぐに飲み込むことができました。いつか消したくなるかもしれないけど今はここに残そうと思います。